Archive for 2月, 2014
自らの存在があるがままに受け入れられる経験は、ある面で行為や活動とは原則的に無関係でなければならないです。
もし何らかの行為や活動を条件とした受容であれば、その場での安心感や安全感を十全に実感することはできないでしょう。何をしても遂に何もしなくても、またどんな自分であっても周囲から受け入れられているという実感こそが、不登校・ひきこもりの子供の安心感や安全感を形づくり自己愛を高めていくのです。
しかし同時に、自己愛が高まっていくにつれて通常、行為や活動への意欲も生まれてくるものです。自己対象的経験を通して「野心」や「理想」という新たな願望が生じます。
別言すれば「存在=自己愛の場」で「存在すること」への承認に向けられていた願望が自己愛が高まり野心や理想へと方向づけられるにつれて、何かを「すること」への意欲へと高められていくのです。
この「すること」への意欲こそが、不登校・ひきこもりの子供にとっての居場所の第2のあり方と関連してくることになります。